Research

 バーチャルリアリティ(VR)は現実には体験困難なシチュエーションを作り出すことが可能です。これをスポーツに応用すると、例えば特定の運動や認知スキルだけを向上させることができます。また、物理学的制約に拘束されない自由なコミュニケーション体験を生み出すことが可能です。

 VRM Lab.は、特に人間の運動と認知に焦点を当ててVRだからこそ生み出せる付加価値を探求しています。テーマは大まかに運動学習 (Motor Learning)、支援技術 (Assistive Technology)、ヒューマンインタフェース (Human Interface)を取り扱っています。テーマ案は教員から提示しますが、提案リストから選ぶのも自分で考えるのも学生の自由です。どちらであっても自主的に先行研究を探して解決策を考え続けられる熱意が必要です。

Motor Learning

 人間の運動感覚の認知や熟達支援からスポーツの文脈における仮想訓練システムのデザインまで取り扱います。運動の熟達には認知能力の熟達と運動能力の熟達が存在します。どちらに働きかけるかでアプローチの仕方は異なります。VRM Lab.では様々なスポーツの特定の認知や運動技能に焦点を当てて研究を進めています。下記は現在取り組んでいる技能です。

  • 卓球におけるスピンの判断
  • 野球における急速変化
  • 書字動作の制御

Assistive Technology

 未来の道路を想定した運転支援や非日常環境の体験、リハビリテーションまで取り扱います。現実では実装が困難な体験環境や支援環境が容易に構築できることがVRの強みです。VRM Lab.ではこの強みを使って現実にはない道路状況での支援、安全性が確保された環境下での危険体験システムなどを構築しています。下記は現在取り組んでいるシステムです。

  • 例外的事象への対応訓練システム
  • 一側性難聴者の感覚体験システム
  • 恐怖症患者に向けたVR暴露療法の開発

Human Interface

 VR環境での体験をより豊かに、便利にするためのインタフェース開発に取り組みます。触覚や力覚は、自身の運動の感覚に対して直接フィードバックを返すことが可能です。これにより、臨場感の向上や操作精度の向上が期待できます。VRM Lab. では仮想上にリアリティの高い物体や動物を作成、効率的な運動を促進するためのインタフェースを開発しています。下記は現在取り組んでいるインタフェースです。

  • アクチュエータの無いサドル型ランニングマシンの開発
  • フィジカルインタラクション可能なバーチャルペットの開発
  • 道具やテクスチャを再現するミキシングインタフェース開発